Spotifyで音楽を聴きながら作業していると、急に大きな音が流れて慌てて音量を下げる……そんな経験はありませんか?Stream DeckにVolume Controller(音量を操作する追加機能)を入れると、ボタン一つでSpotifyだけの再生音量をすぐ下げられるようになります。BGMの音量を下げても、基本的には他のアプリの音量はそのまま。アプリごとに音量を個別に操作できるのが最大のポイントです。この記事では、初めての人でも5分で設定できる手順を、つまずきやすいポイントも含めて丁寧に解説します。
この記事はWindows環境で動作を確認した手順です。 Volume ControllerはMac/Windowsどちらでも使えると案内されていますが、この記事ではWindowsの画面をもとに説明しています。Macをお使いの方は公式情報もあわせてご確認ください。
Volume Controllerで何ができるのか
Volume Controllerは、Stream Deck(ボタン型のデバイス)にあとから追加する「追加機能」です。
この記事では主に、アプリの再生音量をStream Deckのボタンやダイヤルから操作する使い方を説明します。
Windowsには「音量ミキサー」という画面があり、アプリごとに音量スライダーが並んでいます。Volume Controllerはそのスライダーを、ボタンやダイヤルから動かすイメージです。
できること・できないこと
- ✅ Spotifyの音を下げる・上げる・消す(アプリの再生音全体が変わります)
- ✅ ZoomやDiscordなど、他のアプリの音量も個別に操作できる
- ❌ Zoom会議中に「自分のマイクだけをミュートする」機能とは別(それはZoom側の機能です)
- ❌ Volume ControllerではSpotifyの再生・停止・曲送りはできません(音量操作のみ。再生操作は別の専用プラグインで対応可能です)
「マイクのミュート」と「再生音のミュート」は別物です。この記事では主にアプリの再生音量を操作する使い方を説明します。
まず手動検出から始めよう
Volume Controllerには2つの使い方がありますが、初心者はまず「手動検出」から始めてください。
手動検出:特定アプリ専用のボタンを作る(初心者におすすめ)
アプリ名をあらかじめ指定して、そのアプリ専用のボタンを作る方法です。
例:「Spotify専用の音量ダウンボタン」を1個作る。ボタンを押すたびにSpotifyの音量だけが少し下がる。
5分でできる最初の設定:Spotifyの音量ダウンボタンを作る
「Spotifyの音量を少し下げるボタン」を1個作ってみましょう。1人で音楽を流しながら確認できるため、最初の練習に最適です。
準備するもの
始める前のチェック
- Stream DeckアプリがPCに入っていて、Stream Deckが接続されている
- Spotifyが起動していて、音楽が再生されている(これが重要な理由は後で説明します)
- WindowsのPC
設定手順
step
1Volume Controllerをインストールする
Stream Deckアプリを開いて、右上の「…」アイコンをクリックする。「Marketplace」という文字が出るのでクリックし、検索欄に「Volume Controller」と入力して検索する。見つかったらインストールボタンを押す。
インストールが終わると、アクション一覧(右側のパネル)に「Volume Controller」という項目が追加される。
※「…」が見当たらない場合は、Stream Deckアプリを最新版に更新してください
step
2Spotifyで音楽を再生する
Stream Deckの設定をする前に、Spotifyを開いて何か音楽を再生しておく。
なぜ先に再生するかというと、音を再生していないアプリはグレー表示になり見つけにくいことがあるためです。設定パネルでSpotifyを見つけやすくするために、音楽を流した状態で進めてください。
ボタンのアイコンが暗くグレーになっているときは、「音を再生していないアプリはグレー表示になることがある」という仕様によるものです。壊れているわけではありません。音楽を再生するとアイコンが通常の表示に戻ります。
※Spotifyがグレー表示で見つけにくい場合は、音楽を再生してから設定パネルのプルダウンを開き直してください
step
3「ソフトウェアの手動検出」をボタンにドラッグする
Stream Deckアプリの右側のアクション一覧から「Volume Controller」→「ソフトウェアの手動検出」を探す。これをStream Deck上の好きなボタンにドラッグ&ドロップする。
まずは「音量を下げる」操作を1個だけ作りましょう。慣れてきたら「音量を上げる」「ミュート」も同じ手順で追加できます。
※Stream Deck +でダイヤルで操作したい場合は、ボタンではなくダイヤルのアイコンにドラッグする(後ほど説明します)
step
4Spotifyを対象に指定して、操作の内容を選ぶ
ボタンをクリックすると、画面右側に設定パネルが開く。「アプリケーション」という項目のプルダウンをクリックすると、今起動しているアプリの一覧が表示される。その中からSpotifyを選ぶ。
次に、操作の種類を選ぶ。「音を少し下げる」「音を少し上げる」「音を消す(ミュート)」に対応する項目を選択する。「音を少し下げる」を選んだ場合は、1回押したときにどれくらい音が下がるかも設定できる。
※Spotifyがグレー表示で見つけにくい場合は、STEP2に戻って音楽を再生してから設定パネルを開き直してください。アプリ名が「Spotify」以外の名前で表示されることもあるため、見当たらなければWindowsの音量ミキサーで確認してみてください
step
5動作を確認する
Spotifyで音楽を再生した状態で、設定したボタンを押してみる。
確認方法:タスクバー(画面右下)のスピーカーアイコンを右クリックして「音量ミキサーを開く」を選ぶ。画面の中にアプリ名が書かれたスライダーが並んでいる。「Spotify」のスライダーだけが動いていれば成功。他のアプリのスライダーも動く場合は後のトラブル手順を参照。
※まず1アプリだけで確認してから、他のアプリに広げていくのがおすすめです
音量ミキサーの見方(補足)
STEP5の動作確認で開く「音量ミキサー」について、もう少し詳しく説明します。
開き方:タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリック→「音量ミキサーを開く」
音量ミキサーの画面の見方
- 上の方のスライダー=PC全体の音量、下のアプリ名つきスライダー=各アプリの個別音量
- 今回の設定ではSpotifyのスライダーだけが動けば成功
- 別のアプリも動く・何も動かない場合は次のトラブル手順を参照
うまくいかないときの確認手順
設定してもうまく動かない場合は、次の順番で確認してみてください。
step
1音量ミキサーにSpotifyのスライダーが表示されているか確認する
音量ミキサーを開いて、Spotifyのスライダーが一覧に出ているか確認する。
出ていない場合:音を再生していないアプリはグレー表示になることがある。Spotifyで音楽を再生してから、もう一度ミキサーを開いてみる。
step
2設定パネルでSpotifyが対象に選ばれているか確認する
Stream Deckアプリでボタンをクリックして設定パネルを開き、「アプリケーション」の欄にSpotifyが表示されているか確認する。
見当たらない場合は、Spotifyで音楽を再生した状態でプルダウンを開き直してみる。アプリ名が実際の名称と異なる場合もある。
step
3Spotifyのスライダーが動くのに、他のアプリも一緒に動く場合
ZoomやTeamsなど通話アプリを使っているとき、Windowsが自動で他のアプリの音量を下げることがある。
確認方法:コントロールパネルを開く(スタートメニューで「コントロールパネル」と検索)→「サウンド」→「通信」タブ→「Windowsで通信アクティビティが検出された場合」の設定を「何もしない」に変更する。
step
4それでも別のアプリと連動する場合
SlackやDiscordなど一部のアプリでは、Windows上では別々に見えても音の管理が1つにまとまっていることがある。その場合は1つを操作すると別のアプリも連動してしまう。
確認方法:音量ミキサーを開いて、連動しているアプリが別々のスライダーとして表示されているか確認する。同じスライダーにまとまっている場合は個別に操作することが難しい場合がある。
Stream Deck +でダイヤルを使う場合
Stream Deck +にはダイヤルが4つついています。上で説明した「手動検出」の設定をボタンではなくダイヤルに割り当てることで、ダイヤルを回して音量を調整できるようになります。
Stream Deck +のダイヤル操作
- ダイヤルを右に回す:音量が上がる
- ダイヤルを左に回す:音量が下がる
- ダイヤルを押し込む、または上の画面を押す:ミュートのオン・オフが切り替わる
ボタンモデル(MK.2など)との違い:ボタンで操作するか、ダイヤルを回して操作するかの違いだけで、設定の手順はほぼ同じです。STEP3で「ソフトウェアの手動検出」をドラッグするとき、ボタンのアイコンではなくダイヤルのアイコンにドラッグするのが唯一の違いです。
ダイヤルを回しても音量が変わらない場合は、ボタン用のエリアに誤って割り当てている可能性があります。一度削除して、ダイヤルのアイコンが表示されているエリアに再度ドラッグしてください。
慣れたら試したい設定パターン
Spotifyで動作確認ができたら、他のアプリにも同じ手順で広げていきましょう。
在宅ワーク・Web会議向け
- Spotify / ブラウザで再生中の音楽:手動検出でBGMの音量を下げるボタン(まず最初にここから)
- Zoom / Teams:手動検出でZoom/Teamsアプリの再生音全体を下げるボタンを作る(相手の声を含むアプリ全体の音量が変わります)
- システム全体の音量:Volume Controllerではなく「マルチメディア」カテゴリのアクションで全体音量の緊急調整用ボタンを確保
配信・ゲーム向け
- Discord:手動検出でDiscordアプリの再生音を素早く上げ下げ・ミュートする
- ゲームアプリ:自動検出で起動中のゲームに合わせて操作項目が切り替わる
Wave Linkについて:Elgato製の別ソフトで、ゲーム配信など複数音源をチャンネル別に細かく管理したい場合に使います。設定が複雑なため、まずVolume Controllerで音量操作に慣れてから検討するとよいでしょう。
よくある質問
Volume ControllerでZoomの会議中にマイクをミュートできますか?
できません。Volume Controllerが主に操作するのはアプリの再生音量です。相手の声を含むZoomアプリ全体の音量を小さくすることはできますが、自分のマイクを止める「マイクミュート」とは別の機能です。Zoom会議のマイクミュートはZoom側の機能として考えるのが分かりやすいです。
ボタンのアイコンがグレーになっています。設定が間違っていますか?
間違いではありません。音を再生していないアプリはグレー表示になることがあります。Spotifyで音楽を再生すると通常の表示に戻ります。
Spotifyが設定パネルのプルダウンに出てきません。
Spotifyで音楽を再生した状態でプルダウンを開き直してください。音を再生していないとグレー表示になり見つけにくいことがあります。「Spotify」以外の名前で表示されることもあるため、見当たらなければWindowsの音量ミキサーの表示名と照らし合わせてみてください。
MacでもVolume Controllerは使えますか?
Elgato Marketplaceの説明ではMac/Windows両対応と案内されていますが、この記事の手順はWindowsで確認したものです。Macでご利用の場合は、Marketplaceおよび公式ページで最新の対応状況を確認してください。
MK.2とStream Deck +、どちらを買えばいいですか?
Spotifyの音量をボタンで上げ下げするだけならMK.2でも十分です。ダイヤルを回してなめらかに音量を調整したい場合はStream Deck +が便利です。まずMK.2で試してみて、ダイヤル操作に魅力を感じたらStream Deck +へのアップグレードを検討するのがおすすめです。
まとめ:まずSpotifyの音量ダウンボタンを1個作ってみよう
この設定でできること・この記事のポイント
- この設定で操作できるのは「Spotifyの再生音量(自分の耳に届く音の大きさ)」。再生・停止・マイクの操作・他アプリの音量はこの設定では変わらない
- この記事では主にアプリの再生音量を操作する使い方を説明しています。相手の声だけを分離したり、マイクミュートしたりする機能とはZoomのマイクミュートとは別機能です
- 最初は「手動検出」でSpotify専用の音量ダウンボタンを1個だけ作るのがおすすめ
- 設定前に必ずSpotifyで音楽を再生してから設定パネルを開く
- ボタンのアイコンがグレーのときは「音を再生していないアプリはグレーになることがある」という仕様。壊れていない
- 動作確認は音量ミキサーでSpotifyのスライダーだけが動くかで判断する
- Stream Deck +ではダイヤルにドラッグするだけでダイヤル回転で音量調整・上の画面を押してミュートに変わる
難しく考えずに、まずSpotifyの音量ダウンボタンを1個作ってみてください。Spotifyだけ音量が変わる感覚をつかめれば、あとは同じ手順で好きなアプリに広げるだけです。